日本預金保険制度の経済学

大塚茂晃著(千葉商科大学)

出版年月2018年4月

ISBNコード978-4-909560-22-3

本体価格  3,800円

A5判

頁数・縦256

著者紹介

大塚 茂晃(おおつか しげあき)

千葉商科大学 商経学部 講師、博士(経済学)1978 年大阪府生まれ、関西学院大学大学院経済学研究科博士課程後期課程単位取得退学。(株)ワオ・コーポレーションを経て、現職。 論文に、「銀行と市場規律」『生活経済学研究』(生活経済学会)第36 巻、2012 年、「預金保険料率に関する一考察-可変保険料率をわが国で導入した影響を考える-」『研究助成論文集』(大銀協フォーラム)第10 号、2006 年などがある。

内容

かつて日本の銀行は、北海道拓殖銀行や長期信用銀行のように大きな銀行が相次いで破綻した。しかし、最近では、銀行の破綻はほとんどなくなった。その理由は預金保険制度が導入されているからである。この制度は銀行を保護し、銀行破綻の連鎖をくいとめている。そのことによって預金者が安心して預金できるよう、預金者も保護している。本書はこの仕組みを経済学的観点から分析し、高度な預金保険制度の設計を試みた。同時に、銀行の経営状態が悪化すれば、預金者の引き出しによって銀行取り付けが発生することになり、それを未然に防ぐためには、銀行監督のもとで銀行関係者、預金者がたえず銀行経営の健全化を意識していくことが重要であると、著者は主張している。

​目次

第1章 銀行業と預金保険制度

はじめに

第1節銀行業における預金保険制度の必要性

第2節預金保険制度の目的と機能とその問題点

むすび

第2章 銀行と市場規律

はじめに

第1節先行研究

第2節分析手法

第3節預金者による規律付け

第4節譲渡性預金保有者による規律付け

第5節株主による規律付け

第6節銀行経営者による規律付け

第7節ペイオフ解禁後の規律付け

むすび

 

第3章 わが国の金融システム安定化措置とその費用

はじめに

第1節わが国の預金保険機構の活用と銀行破綻

第2節わが国の金融システム不安定時の預金保険機構の活用

第3節金融システム安定化のための費用

むすび

 

第4章 銀行破綻処理とプルーデンス政策

はじめに

第1節破綻処理方法

第2節破綻処理原則と破綻処理費用の比較

第3節わが国の銀行破綻分析

第4節プルーデンス政策と預金保険制度

むすび

 

第5章 預金保険料

はじめに

第1節オプション価格理論を用いた可変保険料の検討

第2節各国における可変保険料率制度

第3節わが国における可変保険料率制度導入の検討

第4節可変保険料率制度導入による銀行への影響

第5節2ヶ年での比較

むすび

 

第6章 欧州銀行同盟と預金保険制度

はじめに

第1節欧州銀行同盟

第2節欧州銀行同盟の背景

第3節欧州銀行同盟のSSMとSRMの構造

第4節ベイルイン制度の導入

第5節欧州銀行同盟における預金保険制度

第6節単一預金保険制度の実現可能性とその課題

むすび

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