4月の新刊
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101-0051 千代田区神田神保町3丁目25-11
蒼天社出版
TEL 03-6272-5911 FAX 03-6272-5912
喜助九段ビル
更新日:2023年11月20日
ポストコロナ期にむかう青森県の産業
今 喜典(こん よしのり)編
出版年月2023年4月
ISBNコード978-4-909560-38-4
本体価格 3,800円
A5判
頁数・横176
内容
青森県も、人口減少が危惧される県の一つである。その中で、産業の成長 を設計し、豊かな県にするにはどうすべきか。それには何よりも県の産業 の特性を見極めることが重要だ。青森県では、県内市場での販路拡大は難 しい。しかし、県外市場を開拓できる可能性はある。そこで、本書では移 輸出産業と域内産業のうちいくつかの重要業種をピックアップして、それ ぞれの長所と短所、特徴を浮き彫りにつつ、ポストコロナ期にむかっている現状とこれからのあり方について重要な論点を解明する
編者
今 喜典(こん よしのり)
公益財団法人21あおもり産業総合支援センター理事長。小樽商科大学教授、青森公立大学教授、同経営経済学部長等を経て、2014年より現職。
主な著書に『銀行行動の経済分析』(東洋経済新報社、1987年)、『縄文パワーで飛躍する青森』(共編著、東洋経済新報社、1998年)、『よくわかる青森県の経済と産業』(共著、青森地域社会研究所、2008年)、『中小企業金融と地域振興』(東洋経済新報社、2013年、中小企業研究奨励賞本賞)、『変化する青森県の経済と産業』(青森地域社会研究所編、東奥日報社刊、2019年、第17章担当)など、主な論文に“A Theory of Discouraged Borrowers”(共著、Small Business Economics, Vol.21, 2003)、「中小企業の負債満期構成」(共著、『統計数理』第57巻、2010年)などあり。
執筆者
松田 英嗣(まつだ えいじ)第1章担当
あおもり創生パートナーズ株式会社取締役
青森銀行、(一財)青森地域社会研究所(出向)、あおもり創生パートナーズ株式会社(出向)を経て、2021年より現職。
主な著作に『変化する青森県の経済と産業』(東奥日報社、2019年、第9章担当)、「青森県二大祭り中止の経済的影響」『Région』(れぢおん、No.3、あおもり創生パートナーズ ㈱、2020年6月)などあり。
今 喜典(こん よしのり)第2章、第7章担当
奥付著者紹介を参照。
竹内 紀人(たけうち のりと)第3章担当
青森中央学院大学教授。青森銀行、(一財)青森地域社会研究所常務理事、あおもり創生パートナーズ株式会社専務取締役を経て、2021年より現職。
主な著作に『変化する青森県の経済と産業』(東奥日報社、2019、第1章担当)。「持ち家資産を活用した高齢者世帯の経済的自立—青森県を事例とした地方におけるリバースモーゲージの活用可能性に関する考察—」(『地域学研究』日本地域学会、第48巻第2号、2019年)などあり。
國方 明(くにかた あきら)第4章担当
青森公立大学経営経済学部教授。青森公立大学専任講師、同准教授を経て、2022年より現職。
主な著作に「わが国銀行業の効率性の検討—フロンティア費用関数の推計を通じて—」(『現代ファイナンス』第11号、2002年3月)、「わが国消費者の金融リテラシー:主観的指標と客観的指標」(『東北経済学会誌』第71巻第1号、2018年)などあり。
山本 俊(やまもと しゅん)第5章担当
青森中央学院大学経営法学部准教授。ノースアジア大学経済学部専任講師、准教授を経て、2019年より現職。
主な著作に「営業地盤を考慮した地域銀行技術効率性と経営意欲」(『金融経済研究』第33号、2011年)、「青森県内公立病院の経営効率性の変化—DEA Assurance Region法によるウェイト制限の再検討—」(『青森中央学院大学研究紀要』第34号、2021年)などあり。
松本 大吾(まつもと だいご)第6章担当
青森大学総合経営学部准教授。2014年より現職。
主な著作等に『新版 入門経営分析【第2版】』(同文舘出版、第3章担当)、「会計学教育の事例研究における公的経済統計の活用−多国籍企業集団の一環としての内国法人を通じた租税戦略分析への活用−」(『会計教育研究』日本会計教育学会、 2号、 2014年)などあり。
飛鳥 由美子(あすか ゆみこ)第6章担当
青森大学総合経営学部准教授。県内税理士事務所での税理士補助業務を経て2017年より現職。
主な著作に「会計学の必要性を認識させるアクティブラーニングに関する一考察」(『研究紀要』(青森大学、第40巻3号、2018年)、「青森県内外の税理士事務所に対するインタビュー調査結果(調査報告)」(『地域経営学研究』2巻2号、2021年、共著)などあり。
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目 次
まえがき
第1章 青森県経済の健康寿命を伸ばすために
——「豊かさの実感」を維持する——
はじめに
第1節 「1人当たり県民所得」の要因分析
第2節「労働生産性」と「就業率」にみる青森県産業の特性と課題
第3節 カギを握る「労働生産性」向上
——「人口構成のカタチ」への対応——
おわりに——県経済の健康寿命を伸ばすために——
第2章 青森県ものづくり産業における拠点強化と自立化
——ミクロレベルの現状調査——
第1節 進出企業と地元企業
第2節 調査の視点と方法
1. 青森県ものづくり産業の推移
2. ものづくり産業振興の視点
3. 拠点強化・自立化の具体的内容
4. 調査手順
第3節 大企業大規模事業所の調査結果
1. 大規模事業所の4タイプ
2. 需要の増減と拠点強化の動向
3. 需要変動性の大きい半導体関連事業所
4. 事業所の位置づけ・県内集中と拠点強化
5. 拠点強化と地元企業への波及
第4節 中規模事業所(進出企業)の調査結果
1. 中規模事業所のタイプ分け
2. 各タイプの特徴と代表的事例
3. 早期に進出している基幹的主力事業所
4. ニッチトップと基幹的主力事業所
第5節 地元企業
1. 地元企業の2タイプ
2. 少ない自社製品製造企業
3. 大宗を占める県内取引中心の協力企業
4. 地元企業の自立性強化の動き
まとめ
第3章 ニューノーマル時代の青森県観光
はじめに
第1節 青森県観光の現状
1. 観光入込客数の推移
2. 実観光入込客数の推移(発地別の動向)
3. 宿泊客数の推移(全国比較)
4. 観光消費額の推移
第2節 「北海道・北東北の縄文遺跡群」世界遺産登録
1. 「北海道・北東北の縄文遺跡群」の概要
2. 世界遺産登録のポイント
3. 「真正性」と「完全性」
第3節 縄文遺跡群の活用による文化観光の振興
1. ニューノーマル下の青森県観光とは
2. ヘリテージツーリズムの活用 —— 自発性と自律性が課題
第4節 縄文遺跡群と今後の青森県の観光
1. 生活空間との分離度と資源の固有性から「縄文遺跡群」と「今後の青森県観光」のポジションを探る
2.「縄文遺跡群」と「第2のふるさと青森県」のリンケージ
第5節 縄文関係者からのメッセージ
あとがき
第4章 青森県の金融リテラシーは低いのか
はじめに
第1節 先行研究サーベイ
第2節 分析対象
第3節 分析枠組み
1. 仮説検定
2. 回帰分析
3. 使用ソフトウエア
第4節 分析結果
1. 仮説検定
2. 回帰分析
第5節 結果の考察と今後の課題
第5章 変化する医療体制と青森県の公立病院
はじめに
第1節 高齢化と国民医療費
1. 2025年問題
2. 高齢化と国民医療費/人
3. 国民医療費/人の要因分析
第2節 青森県における地域医療構想の進展
1. 地域における医療の基本的な枠組み
2. 地域医療構想
3. 青森県地域医療構想の進展
第3節 青森県の公立病院の役割と課題
1. 青森県における公立病院
2. 公立病院改革
3. 公立病院改革における「経営効率化」
4. 公立病院改革における「経営形態の見直し」
5. 経営形態別の経営指標の推移
第4節 青森県内各公立病院の修正医業収支比率の「潜在的な水準」の計測
1. 修正医業収支比率の「潜在的な水準」
2. 包絡線分析のアイデア
3. 公立病院の修正医業収支比率の潜在的な水準の計測
結 論
第6章 青森県内専門サービス業における人的資本投資の現状
——税理士事務所を例に——
はじめに
第1節 青森県における税理士事務所数および従業者数の推移
第2節 わが国における人的資本投資機運の高まり
第3節 青森県における税理士事務所の人材ニーズおよび所内教育調査結果
1. 採用基準としての公的資格の利用度
2. 採用基準
3. 職員教育・職員研修
おわりに
第7章 21世紀青森県サービス産業の動態
——経済センサス事業所異動状況調査から——
はじめに
1. 地方圏サービス産業動態のとらえ方
2.事業所異動状況からみる青森県サービス産業
第1節 不況期とアベノミクス後半期の事業所数
1. 景気回復による新設事業所の増加
2. 全国の動きとの対比
第2節 従業者変動と事業所異動の関連
1. サービス産業合計の従業者変動チャネル分解
2. 業種別の従業者変化パターン
3. 従業者変動チャネルの6タイプ
4. 青森県民間主要業種の従業者変動チャネル
5. 事業所当たりの規模変化
まとめ
あとがき
『日本占領期性売買 GHQ関係資料』
16社協賛
出会った本はみな新刊だ!
専門書販売研究会は、2000年に人文・社会科学の専門書を発行している版元の4人の発起人によって「4社の会」として発足しました。小社の代表取締役である上野もその一人です。近年の、市場環境の変化は、専門書販売にとって厳しいものになりました。しかし長年研究を重ね出版された研究書・著作をうずもれさせてしまっては社会的損失と思い、「はじめてあった本は、いつも新刊」として読者へ・研究者へ・図書館へ書籍情報を発信することにしました。会員も増え「専門書販売研究会」と名称を変え、分野も多彩になり哲学・歴史・経済・農業・芸術まで網羅した会となりました。現在は16社で専門書の販売のための研究・情報を共有する活動をしております。
これからも、コンセプト「はじめてあった本は、みな新刊」のもとに、日ごろ目にすることのない既刊書の再チャレンジを目指し、「こんな本もあったんだ」と言っていただけるように読者との出会いを目指します。