4月の新刊
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101-0051 千代田区神田神保町3丁目25-11
蒼天社出版
TEL 03-6272-5911 FAX 03-6272-5912
喜助九段ビル
更新日:2023年11月20日
サブプライム金融危機と国家市場経済
坂本 正、詹 向阳著
出版年月2020年3月3日
ISBNコード978-4-909560--32-2
本体価格 2,800円
四六判
縦284頁
執筆者
坂本 正(さかもとただし)
1948年生。九州大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。博士(経済学)の学位取得。2002年から2010年まで熊本学園大学学長。商学部教授。日本金融学会・理事、常任理事、中国金融学会交流担当特命理事を歴任。専門は金融制度論。著書に『経済学の地下水脈』共著、2012年、晃洋書房)、『金融革新の源流』(単著、1997年、文眞堂)、などがある。現在、熊本学園大学名誉教授、シニア客員教授。
詹 向阳(せんこうよう)
1954年生。中国社会科学院および厦門大学を卒業。 現在、中国金融学会副秘書長。中国国務院政府特殊職務手当享受者。2004年に学術交流協定を締結した当時、中国工商銀行都市金融研究所の所長を務める。このほか、中国都市金融学会秘書長、中国工商銀行ポスト・ドクター・ステーション事務局長、ポスト・ドクター指導教授、清華五道口金融大学院、対外経済貿易大学、上海交通大学、山東大学の客員教授を歴任。著書に『走向商业银行』『企事业金融活动指南』『银行业务实务手册』『中国房地产经营管理大全』など。この他経済金融論文も多数発表している。
内容
サブプライム金融危機は、2007年半ばから世界規模での証券化市場の崩壊を引き起こし、世界的な金融恐慌の様相をみせる中で新たな市場経済段階へと突入することになりました。本書はこの金融危機がもたらした世界経済への影響を検討した上で、今日のアメリカ金融政策と、この間に中国が採った諸政策を中国金融学会服秘書長・詹 向阳が紹介していきます。国家=政府といういわゆる国家市場経済の役割がこれまでとは変わっていく様子を知ることができます。
目次
序 章
第1章 サブプライム問題と金融危機の構造
1 サブプライム問題の構造と段階的課題
2 サブプライム問題の理論構造
3 サブプライム問題とグローバリゼーション
4 サブプライム問題の市場危機と貧困問題
第2章 サブプライム問題と金融不安
1 住宅市場の変調とサブプライム問題
2 金融不安への対応
3 サブプライム市場の発展と構造
4 金融不安の構造と展開
5 金融不安の問題点
第3章 消費者保護とサブプライム問題
1 金融危機とサブプライム市場の消費者保護
2 消費者保護と新市場政策
3 略奪的貸付の形態と連邦政府の規制
4 略奪的貸付の実態と規制
5 略奪的貸付の実態と影響
6 消費者保護の緊急対策
7 消費者保護をめぐる公聴会
8 財務省と消費者保護
9 グリーンスパン議長とグラムリッチ理事の対立
10 略奪的貸付規制の動き
11 略奪的貸付と証券化による規制
第4章 金融危機の構図と金融機関への影響
1 ブラックマンデー(一九八七年一〇月)と新しい金融危機
2 金融機関へのリスク回帰と経営危機
3 サブプライムローンと金融危機
4 金融危機と国際的な資金移動
5 証券化市場のリスクと金融機関
6 サブプライム対策基金
7 ブッシュ大統領とサブプライム救済策
8 借り手保護対策
9 金融危機と金融政策
10 公聴会 二〇〇七――消費者保護と第二市場
11 日本と中国の金融機関への影響
第5章 私のサブプライム危機と中国経済に関するいくつかの論点
1 アメリカのサブプライム危機が起きた根源的な原因
2 中国経済はこの危機に対抗できるか
第6章 サブプライム危機の向かう方向、その根源および影響
1 サブプライム危機の段階と最新動向
2 サブプライム危機の特徴とその原因
3 サブプライム危機の大きな打撃と中国経済・金融
4 サブプライム危機の中国の商業銀行への教訓
第7章 中国の金融コングロマリットとシャドーバンキング
1 中国の金融コングロマリットとシャドーバンキング 242
2 中国の金融コングロマリットと国家市場経済
3 中国のシャドーバンキングとアメリカのシャドーバンキング
4 中国の銀行の近代化と金融コングロマリット
5 一九〇七年金融恐慌とシャドーバンキング
あとがき
『日本占領期性売買 GHQ関係資料』
16社協賛
出会った本はみな新刊だ!
専門書販売研究会は、2000年に人文・社会科学の専門書を発行している版元の4人の発起人によって「4社の会」として発足しました。小社の代表取締役である上野もその一人です。近年の、市場環境の変化は、専門書販売にとって厳しいものになりました。しかし長年研究を重ね出版された研究書・著作をうずもれさせてしまっては社会的損失と思い、「はじめてあった本は、いつも新刊」として読者へ・研究者へ・図書館へ書籍情報を発信することにしました。会員も増え「専門書販売研究会」と名称を変え、分野も多彩になり哲学・歴史・経済・農業・芸術まで網羅した会となりました。現在は16社で専門書の販売のための研究・情報を共有する活動をしております。
これからも、コンセプト「はじめてあった本は、みな新刊」のもとに、日ごろ目にすることのない既刊書の再チャレンジを目指し、「こんな本もあったんだ」と言っていただけるように読者との出会いを目指します。