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『両大戦期の日本農業政策史』

平賀明彦著

出版年月2019年5月

ISBNコード978-4-909560-30-8

本体価格 5,800円

A5判

縦224頁

​内容​

1929年(昭和4年)10月に起こったアメリカ合衆国を中心とする世界恐慌の影響を受けて、日本でも翌年には昭和恐慌が起こった。なかでも日本農業は生糸の対米輸出が激減したことに加え、デフレ政策と1930年(昭和5年)の豊作によって米価が下落するなど大きな打撃を受けた。そうしたなか日本農業は種々の農業政策によって景気を回復していったが、日中戦争が全面化すると、徴兵によって農家の労働力の主戦である若い男手が戦争に取られたり、また軍需産業の強化によって労働力が都市へ流出していったりして、農村は疲弊化していった。本書は、第一次世界大戦の勃発から第二次世界大戦集結まで期間、いわゆる両大戦間期において日本政府が採った農業政策がどのように農村へ反映されていったのか、その実例として新潟・六日町地域などの農村地帯と大阪市周辺農村の都市近郊地帯を取り上げるなどして、日本農業の特徴を歴史的におよび実証的に検証したものである。

 

目次

第一章 史資料の残存状況と分析手法としての地帯構造論 

 はじめに 

 第一節 地域実態を示す資料とその残存状況

 第二節 地域実態解明の事例―新潟県の地帯構造

 第三節 対象市町村の特徴―米と繭の生産実績

 第四節 小括―九年凶作の位置付けと戦時農業経済への着目

第二章 都市の経済発展と近郊農村―一九二〇〜三〇年代、大阪市周辺農村の事例から 

 はじめに 

 第一節 都市的発展と人口増加する周辺農村―豊能郡南豊島村の事例

 第二節 大都市周辺衛星都市の近郊農村―泉北郡百舌鳥村の事例

 第三節 余剰労働力の有効利用と近郊農村―中河内郡松原村の事例

 第四節 小括

第三章 第一次世界大戦期の資本主義発展と農村の動揺 

 はじめに 

 第一節 名古屋市の経済発展と地主・小作関係の動揺

 第二節 鳴海町争議の発生

 第三節 鳴海町争議、和解への道

 第四節 小括―都市の拡大=労働市場の展開と周辺農村

第四章 準戦時・戦時期、農業・農村問題の諸相―農産物価格問題から労働力問題への転換 

 はじめに 

 第一節 農業生産、農産物価格の動き

 第二節 準戦時・戦時期の農村人口・農家戸数の推移

 第三節 重化学工業化の進展と職工数の増加

 第四節 戦時期・本格的戦時期の農業・農村問題とその対策

 第五節 小括

第五章 昭和恐慌回復過程での農工間格差と農業基盤への影響 

 はじめに 

 第一節 恐慌回復過程の大阪工業―急激な重化学工業化

 第二節 農業恐慌の襲来と大阪農業―遅れた恐慌脱出

 第三節 恐慌回復過程の農工間格差と農業基盤への影響―労働力移動と耕地潰廃

 第四節 小括―急激な都市的発展と無媒介での農業への打撃

第六章 恐慌から戦時へと向かう農業・農村 

 はじめに 

 第一節 農本主義研究の蓄積

 第二節 小農経営論の分析視角―斎藤之男の視点

 第三節 家族的小農経営の措定

 第四章 基本経営における生産力と経営収支

 第五節 小括

第七章 準戦時期の農本主義 

 はじめに 

 第一節 経済更生計画―運動についての研究蓄積

 第二節 日本ファシズムにおける擬似革命性の契機について

 第三節 産業組合主義の位置付け

 第四節 上からの農村統合機能の側面について

 第五節 資本主義の発展段階と農本主義―桜井武雄の視点

 第六節 老農思想と農本主義―綱澤満昭の視点

 第七節 資本主義発展と農本主義の質的変化―安達生恒の視点

 第八節 資本主義発展と「農本」の意味内容

 第九節 農村更生協会と更生運動の再編強化

 第一〇節 農本主義的中農化論

 第一一節 小括

第八章 戦時期の農本主義 

 はじめに 

 第一節 農村更生協会の活動

 第二節 農村更生協会と民俗学者早川孝太郎

 第三節 早川孝太郎の農本主義の特徴

 第四節 民俗学と農本主義―早川孝太郎の場合

 第五節 「国本農家」の創設と皇国農村建設

 第六節 小括

第九章 戦時経済体制への移行過程 

 はじめに 

 第一節 統制経済への移行

 第二節 農産物価格の動向

 第三節 農家収支の実態

 第四節 農業労働力の動態

 第五節 農耕地の減少

『日本占領期性売買 GHQ関係資料』

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